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1. はじめに

 X-TRACEは、テキスト記述式のレイトレーシングソフトで、ソフト種別はシェアウェアです。シェアウェア登録されなくてもX-TRACEの機能は完全で、1ヶ月を目安として暫定的にX-TRACEを試用することができます。
 試用期間を越えて利用する場合は、同梱のドキュメントに従って作者まで送金して下さい。
 なお、X-TRACEはあくまでユーザーの責任において使用するものとし、著作者はX-TRACEを用いて生じたいかなる損害に対しても一切の責任を負わないものとします。


2. 使い方

 次のようなアイコンのついたファイルをダブルクリックするとソースデータを読み込み始めます。

 ソースデータは、通常のテキストファイルであり、エディタなどでOpenすることにより内容の確認、修正などを行うことができます。この記述ファイルを0からご自分で作成しようとお考えの方は、本アーカイブに同梱されている"Xt-manual.html"をご覧下さい。
 次に示すアイコンのついたファイルは、左からそれぞれリードオンリーのライブラリーファイル、PICTファイル、xPICファイル、PREXファイル、BMPファイルです。

 ライブラリーファイルは別なソースから読み込まれて使用され、ダブルクリックしてもOpenすることはできません。このファイルは、SimpleTextなどでOpenして中身を確認できますが、編集することはできません。
 残る4種類のファイルはダブルクリックすると、その内容(グラフィックデータ)を見ることができます。

 複雑なソースデータだと、多少時間のかかることもありますが、ソースデータの記述に誤りがなければ、次のようなダイアログが出て、レイトレーシングのコンディションを変更することができます。

2.1) Pixel Size, Mosaic

 レイトレーシングの粗さを設定します。普通、レイトレーシングは非常に時間のかかる処理なので、データを試行錯誤で作っていくときには、粗く計算して計算時間を短縮するのです。Pixel Sizeの値が大きければ大きいほど粗く計算されます。従って、一番画質の良い状態で計算させたい場合には、"0"または"1"を設定します。チェックボックスMosaicをチェックするか、もしくはPixel Sizeに"0"を設定すると、モザイク計算モードが適用されます。モザイク計算モードは、モザイクがどんどん細かくなるように計算していくモードで、そのまま放っておくとPixel Sizeに"1"を設定したときと同じ解像度まで計算されます。
 もし、Pixel Sizeに"1"より大きな数字Nを与えると、"1"または"0"と設定したときに比べて、画面の粗さはN*N倍、計算時間は1/(N*N)になります。
 通常、この設定値は"0"で良いと思います。

2.2) Over Sampling

 普通レイトレーシングをする場合には、1画素に対して、一連の計算を1回だけ行います。このため、物体のエッジ部分でエイリアシングと呼ばれるギザギザが発生します。このギザギザを除去してより質の高い画像を生成するために、1つの画素に対して、何回か一連の計算をさせてその平均を取ることができます。
 Over Samplingに、"1"より大きなNという数値を設定すると、1画素に対して、一連の計算をN*N回繰り返してその平均を取るようになります。これによって、エッジ部分のギザギザは低減されますが、計算時間はN*N倍長くかかります。
 通常の設定値は"1"です。

2.3) Max Trace Level

 この設定値は通常変更する必要はありません。

2.4) Shadowing Level

 この設定値は通常変更する必要はありません。

2.5) Distribution Level

 分散レイトレーシングのパラメータです。多少画面がノイジーになり、計算時間がかかりますが、この設定値を"1"より大きくすると分散レイトレーシングのモードがONになります。設定値Nとすると、計算時間はN倍長くかかります。参考までに、Nは50〜60くらいでないとあまり効果ありません。

2.6) Frame Setting

 このボタンを押すと、次のようなダイアログでレイトレーシング画面の大きさを変更することができます。

 WidthとHeightがレイトレーシング画像の大きさで、Widthが横幅、Heightが高さになります。Depthはビット深度で、レイトレーシングの色数を設定します。Depthに与える値は"16"または"32"の何れかで、"16"と設定した場合32768色、"32"とすると1677万色で計算します。
 Aspect Ratioは画素の横幅Hと高さVの比であり、Macintoshでは通常Aspect比1となりますので、Aspect HとAspect Vの両方に"1"を設定します。ただし、それ以外の値が設定されている場合でも、敢えて意図されて使われている場合がありますので、この設定値は変化しない方がよいでしょう。

2.7) OK

 このボタンを押すと現在の設定値でレイトレーシングを開始します。

2.8) Cancel

 このボタンを押すと、レイトレーシングをキャンセルして止まります。


3. 画像のセーブ

 計算が終わると計算に要した時間を表示して終了します。計算した画像はセーブされていませんので、FileメニューからSaveを選んで画像をセーブしてください。このとき、標準のダイアログの中に、セーブするファイルフォーマットを選ぶためのポップアップメニューがありますので、所望のフォーマットを選んで下さい。

3.1) PICT

 このフォーマットを選択すると、Apple標準のPICTフォーマットでセーブします。

3.2) PICT resource

 このフォーマットを選択すると、AppleのPICTリソースでセーブします。
 ファイル名を"StartupScreen"として、ID=0でセーブしたものをSystemフォルダに入れておくと、Macintoshを起動するときにその絵が表示されるようになります。

3.3) X68000 PIC

 X68000で標準であったPICフォーマットでセーブします。フレームバッファが32bitの場合、普通X68000ではサポートされない、32(24)bitの拡張PIC形式でセーブされますので、X68000とデータの交換をする場合には注意が必要です。
 PICは、100%可逆の圧縮方法であり、アニメ調の絵の圧縮に主眼をおいた圧縮方法ですが、レイトレーシングなどのCGにも力を発揮します。

3.4) Photo Compress (Original)

 ウォルシュ・アダマール変換を用いた非可逆圧縮のファイルフォーマットで、X-TRACEオリジナルのセーブ形式です。当然、他のソフトとの互換性はありません。要は、JPEGのような圧縮アルゴリズムなので、取り込み画像などの自然画圧縮に適しています。
 写真などを取り込んだ画像をマッピングデータなどとして使用する場合には、このフォーマットが有利かと思います。

3.5) BMP

 WindowsのBMP形式でセーブします。


4. アニメーションデータ

 ソースデータがアニメーション計算用のデータであった場合、2.で説明したダイアログの前に次のようなダイアログが現れます。

 ここでは、アニメーションの各コマをフレームと呼ぶことにします。アニメーションデータを計算するときには、計算するフレームの範囲をフレーム番号で指定します。

  Frame No. From [A] To [B] Step [C]

 と入力した場合、フレームAからフレームBまでをCフレーム置きに計算します。ソースデータのデバッグ中には、途中のフレームだけ計算したい場合や、Stepの値を大きくして速く計算を終わらせたい場合があり、このような場合にこれらの値を変更します。通常データを計算させるときにはこの値を変更する必要はありません。
 ただし、このままではせっかく計算したアニメーション画像はセーブされません。チェックボックスsaveがチェックされていないためです。アニメーション画像をセーブしたい場合には、saveチェックボックスをチェックしてからOKボタンを押してください。セーブする場所とファイル名を聞くダイアログが現れますので、場所を指定してください。
 ファイル名ですが、拡張子でセーブするファイルのタイプが変化しますので注意してください。拡張子というのは、ファイル名の後ろにピリオドで区切ってつける文字のことを指します。

  ファイル名.拡張子

 拡張子とセーブするタイプの対応は次のようになっています。

拡張子

タイプ

なし

Apple標準PICTフォーマット

.pict

.rsrc

ID128から始まるPICSリソース

.pics

.pic

X68000のPICフォーマット

.bmp

WindowsのBMPフォーマット

 普通は、".rsrc"または".pics"を指定してPICSファイルにしておき、PICS→QuickTime変換ソフトを通せば、簡単にレイトレアニメを作成することができます。


5. Resize Window

 WindowメニューのResize Windowを選択すると、次のようなダイアログが表示されて、表示ウインドウの大きさと、フレームバッファ自体のサイズおよび、ビット深度(色数)を変更することができます。

5.1) Window Size

 表示ウインドウのサイズを変更することができます。

5.2) Aspect Ratio

 Frame Bufferの1画素の縦の長さと横の長さの比(アスペクト比と言います)です。Macintoshでは、縦の長さ:横の長さ=1:1の画素が使われますが、別なコンピュータでは、他のアスペクト比を使うものもあり、このような機種との互換性を取るために存在するパラメータです。レイトレーシングを計算したときとは別なアスペクト比を設定すると、画面が横や縦にゆがみます。
 他のコンピュータとのデータのやりとりをするとき以外変更する必要はありません。

5.3) Frame Buffer Size

 実際のグラフィック画面の大きさです。元の画面サイズより小さくなるように設定すると、一部情報を失いますので注意してください。

5.4) Window SizeとAspect RatioとFrame Buffer Sizeのラジオボタン

 それぞれの設定値の間には一意に決まる関係式があって、各々の設定値は独立に変更することはできません。あるパラメータを変化させると、つじつまを合わせるために、どこか別なパラメータも一緒に変化させる必要があります。どのパラメータでつじつまを合わせるかを、各パラメータの左にあるラジオボタンで指定します。

5.5) Frame Buffer Depth

 16bit(32768色)と32bit(1677万色)のフレームバッファの間の相互変換を行うことができます。ただし、32bit→16bitの変換(減色)では一部情報が失われるので注意してください。


6. Preference

 Fileメニューの中の「Preference...」を選ぶと、次のようなダイアログが出て、デフォルトのグラフィック画面を設定することができます。

6.1) Frame Buffer Size

 デフォルトのグラフィック画面サイズを設定します。

6.2) Aspect Ratio

 デフォルトのグラフィック画面のアスペクト比を設定します。Macintoshの場合、アスペクト比は1:1ですので、この欄には両方とも1を設定すればよいでしょう。X68000などにデータを持っていくことが多い場合などには、ここを4:3などに設定します。

6.3) Frame Buffer Depth

 グラフィック画面の色数のデフォルトを設定します。16bit(3万色)か32bit(1677万色、フルカラー)か、どちらかを選んで下さい。

6.4) Auto fitting every open window

 グラフィック画面をOpen(またはNew)したときに、自動的に画面いっぱいの大きさに合わせてウインドウを開きたい場合にチェックします。

6.5) Dithering (Edit-Copy & Save PICT)

 256色表示など、色数の少ないディスプレイで、美しい表示を得るためにディザリングという中間色の発色法が使われますが、画像をPICTとして保存するときに、ディザリングを行うように指定するか否かを指定します。

6.6) Add extension to save file name

 画像をセーブするときに、PICT形式であれば.pict、xPIC形式であれば.pic、BMP形式であれば.bmpのように、ファイル名に拡張子を付けるかどうかを選択します。このチェックボックスにチェックすると、拡張子が自動的に付加されます。

6.7) Don't ask "close window?"

 ウインドウをクローズしようとしたとき、画像が変更されているにも関わらず、セーブされていなかった場合に、警告するかどうかを選択します。このチェックボックスにチェックすると、警告メッセージが出ず、無条件でウインドウがクローズされます。

 

6.8) Load wrong 24bit-xPIC bit order

 こちら(24bit-xPIC.html)を参照して下さい。

6.9) Save Default

 このボタンを押すと、現在の設定値をデフォルトとして記録します。


1998/11/25 1YEN Toru

e-mail: ichien.toru@nifty.ne.jp 

http://www.vector.co.jp/authors/VA008835/

 

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